肺炎は聴診でも発見できる

肺炎というと
細菌やウイルスによって
肺が炎症を引き起こして
呼吸状態が悪化することによって
酸素が吸収できなくなったり
二酸化炭素が排出できなくなると
人工呼吸器での呼吸補助が必要になります。
▼人工呼吸器に繋がれた時の3つの苦痛
また、さらに悪化すると
最悪、死に至ってしまうという
恐ろしい病気になります。
なので
肺炎はいかに早い段階で発見できるかが
患者さんの命を救うカギとなるわけです。
そこで今回は
胸のレントゲンよりも
数日早く肺炎が発見できる聴診法をご紹介します(^^)/
肺炎を早期発見できるシンプル聴診法
この動画の中で解説していますが
肺炎を発見できる聴診では
どのような音が聞き取れるのでしょうか?
意外と簡単な方法で聴きとることが出来ます。
しかし
それを聴きとるためには
まず聴診の基本的な
●気管音(少し高い大きい音)
➡動画では舌骨と言っていますが正しくは甲状軟骨の下部で聴きとる
●肺胞音(少し低い小さい音)
➡気管から遠くなればなるほどこの音が聴きとれる
肺炎が疑われる場合は
肺炎を引き起こしている肺実質が
炎症で少し線維化を起こして硬くなります。
そうなることで
通常、肺胞音が聴きとれる部位で
気管音が聴きとれるようになります。
この音が聴きとれた
数日後に
●痰が多くなる
●レントゲンで肺炎像(白くなる)
といった症状や所見が診られるようになります。
つまり
聴診での発見が一番早いということになります。
シンプルに
聴こえるはずのないところ
つまり、気管以外の部位で気管音が
聴きとれた場合
肺炎の初期症状の可能性がありますので
元々呼吸器疾患等、肺の病気をお持ちでない方が
このような症状であった場合
一つの参考として疑いを持って頂ければと思います。
レントゲンや血液検査、痰培養検査等が
すぐに行えない訪問看護などの
在宅分野では役立つ知識かと思います。
是非、今回のお話しを参考に
一人でも多くの患者さんが
苦しまずに済むことを願っております(^^)/
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