【循環器の知識14】左腕よりも右腕の血圧が低いとヤバ過ぎる理由

大動脈解離のStanford分類に答えがある

今回のお話の最後になりますが
本来は左腕よりも右腕の血圧の方が
10mmHgほど高いと解説しましたが
もし、右腕の血圧の方が低かった場合
どうでしょうか?

もしここまでのお話を
理解して頂いた方は
その恐ろしさが
分かると思います。

どういうことかというと
血管が裂ける
"大動脈解離"が心臓に近い
上行大動脈に
到達している可能性があるからです。

この場合は
命の危険があるため
発見されたらすぐに
上行大動脈を人工血管に変える
上行置換術が施行されます。

この大動脈解離が
上行大動脈に到達している状態を
Stanford Aと分類され
上行大動脈以外の(弓部、下行)大動脈
に到達している状態を
Stanford Bと分類されます。

つまり
右腕の血圧が
左腕よりも20mmHg以上低く
胸背部に痛みがあった場合
命に関わる
Stanford Aの大動脈解離である
可能性が高いといえるわけです。

皆さんの血圧は大丈夫ですか?

知れば知るほど恐くなりますが
学ぶ勇気がある方は
これからも一緒に学んでいきましょう(^^)

コメント

タイトルとURLをコピーしました