人生最後の写真~ある1通の手紙から繋がった想い ~

人生最後の写真

事務所に
ある1通の手紙が届きました✉️

開封すると
"ありがとうございました。
主人を無事に送ることができました。"
そう記されていました。

最後に書いてある
お名前を拝見し
1年前に自分が担当していた
患者さんの奥様からのお手紙であることに
気づきました。

それを読み終わり
居ても立っても居られず
すぐに電話を掛けました。

すると
久しぶりに聞く奥様の声で
この患者さんとの時間が
頭の中で鮮明にフラッシュバックされました。

この患者さんに介入する際は
何故かいつもお天気で
よくお外を一緒に散歩しました。

それから突然のご病気で
入院を余儀なくされ
介入は一旦終了となりました。

これは、それ以来のお手紙。

奥様と旦那様の思い出を
少しずつ語り合い
どうやら遺影のお写真は
自分が撮影してプレゼントしたものを
使って頂いたようです。

奥様は
『それが、主人の最後の写真でした…。』
と、仰り
続けて
『でも、あのお写真とても主人らしくて
親戚も皆、
"本当に彼らしい写真だね"
"こんなにいい写真よく撮れたね"
そう言って凄く喜んでいたんです。
本当にお世話になりました。
そしてありがとうございました。』
と、力強くでも
涙を流されているご様子が伺えました。

「こんなに突然でまだ信じられないですが、
奥様もすべてをご主人に注がれていたので
彼は本当に幸せだったのだと思います。
きっとそのお写真にも
そういった表情が
現れていたのだと思いますよ。」
そうお伝えし
しばらくの沈黙の後に
奥様が
『ありがとうございました。
これからもそのお仕事で
沢山の方を幸せにしてあげてください。』
そう仰いました。

"沢山の人を幸せにする"

自分は何かと患者さんのお写真や
お花など綺麗な景色を撮影し
それを印刷してプレゼントをしています。

何気なく行っていたその行為が
このような形で喜んで頂けるとは…。

しかし
介護をされているご家族には
写真を撮っている余裕はなく
ただ一日一日を生活していくのが
精一杯な場合が多いです。

そういった意味では
自分達には
患者さんやご家族を
"笑顔"にするだけではなく
その場面を"記録"するという
もう一つの重要な
役割があるのだと改めて認識しました。

"人生最後の写真"

それを素晴らしいものにするために
これからも
患者さんとの時間を
大切にしていこうと思いました^ – ^

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